光触媒コーティング

光触媒の感染症対策への応用
光触媒は、菌やウイルスを酸化分解により無力化することが知られています。
留意点
当社でも光触媒は感染症対策に活用することができると考えていますが、
インターネット上の様々な広告を見る中では、光触媒コーティングを検討されている方が認識すべきと感じる点もあります。
・光触媒が全てを解決するものではありません
インフルエンザウイルスやノロウイルス、新型コロナウイルスなどの感染症には、
一般には、接触・飛沫・エアロゾル等の感染経路があり、
光触媒は全てを解決してくれるものではありません。
・ヒトは菌やウイルスと共生しています
人間は、細菌などの微生物の力を借りなければ生きていけません。
私たちの皮膚は常在菌が守ってくれ、体内には、共生微生物として、腸内細菌(善玉菌、悪玉菌、日和見菌)などがあります。
細菌の中には様々なウイルスが共生していることが考えられ、すべての菌やウイルスが悪い訳ではありません。
また、人間には自分の体を自分を守る「抵抗力」がありますが、無菌状態のような清潔すぎる環境で生活を続けると、抵抗力がつかずに、病気にかかりやすくなったり、病気が治りにくくなるとも言われています。
・【重要】効果の持続
光触媒を塗装しても摩擦によりコーティング面が剥がれると、光触媒による効果を得れません。

水を弾く素材
光触媒は、塗装する面の基材に合った適切なバインダー(光触媒の接着剤のようのもの)でなければ、接着することもできずに直ぐに剝がれてしまいます。
光触媒自体は粉で、シリカや樹脂などのバインダーで吸着させます。
塗装する基材に合ったバインダーでなければ、単に粉をのせているだけなので、施工自体に意味をなさないことがあります。
光触媒コーティングの感染症対策例
光触媒自体には菌やウイルスを酸化分解することが認められていますので、適切に活用することで感染症対策にいかすことができると考えています。
当社にて光触媒コーティングの施工前後での一般細菌の空中浮遊菌を検査したところ、菌数の大幅な減少を確認しています。これは、空気の対流によって細菌が壁に付着した際に、分解されたことが影響しているものと考えられます。
当社の見解では、光触媒の感染症対策では、エアロゾル感染対策、適切な方法による接触感染対策、媒介昆虫による病原体の拡散の予防などに役立てるものと考えています。
また、当然のことながら、感染症対策では、光触媒だけではなく、他の物理的、環境的対策も検討することも必要です。
~光触媒がおススメの場所~
病院、介護施設、手術室、喫煙ルーム、トイレ、レッスンルーム、給食室、養鶏場、養豚場、休憩室、飲食店、バス、電車など
以下は当社が行った光触媒の感染対策の事例をご紹介します。
新型コロナ患者入院病院や軽症者宿泊療養施設で働くスタッフの安全対策
使用した光触媒は、光触媒成分による酸化分解作用だけでなく、
2価の銅イオンと銀イオンによる減菌効果を発揮することが特徴です。

新型コロナウイルスの不活化評価
奈良県立医科大学(医学部微生物感染症講座)が行った試験環境下では、新型コロナウイルスの感染価が10分以内に99.99%減少していることが報告されています。
光触媒自体の作用には、照度や気温、湿度などの影響があると言われており、全ての環境下でこのような減少をする訳ではありませんが、光触媒とイオン交換樹脂、銅、銀による組み合わせによって他の光触媒製品では考えられない殺菌作用が発揮されていることがわかります。
弊社では、抗菌・抗ウイルス性能に優れた光触媒製品を感染症対策として有効に活用することをご提案させて頂いております。

療養施設内での感染症対策
新型コロナ軽症者宿泊療養施設では、医療スタッフだけでなく、配膳等で事務スタッフの方が働かれています。
弊社が療養施設内の客室清掃や消毒等を担当させて頂いております施設で働く方の安全対策として、
Medical Ion Coat nfe2 nextを共用通路の施工を行いました。
上記は施工前後に共用通路でのエアサンプリング(一般細菌)を行った写真です。
光触媒の効果には光の照度が影響しますが、
Medical Ion Coat nfe2 nextでは、
ナフィオン膜に拡がる金属イオンの殺菌効果によって照度が低い環境でも上記のような効果が確認できました。
このような光触媒を活用して空中浮遊ウイルスや飛沫ウイルスの感染価をいち早く減少させることで、
感染リスクを軽減しています。

エアコンフィルターの抗菌(暗所用)

療養施設で働くスタッフの安全対策の様子
防汚・防カビ対策

防汚・防カビ対策
当社が取り扱っている光触媒は、カビ対策に応用できます。
ご相談ください。