床下のカビ・湿気対策
カビは、食品や医薬品などを作るうえで有用な一方で、アレルギーや呼吸器疾患、食中毒などの原因となることがあります。自然界では、他の微生物とともに有機物を分解し、生態系を維持する役割を担っていますが、人間にとっては、益と害の両面を持つ存在と言えます。
住宅の床下は、湿気がこもりやすく、カビが生えやすい場所の一つです。
カビが生息するためには、「栄養源」「水分」「温度」「酸素」という4つの条件が揃う必要があります。
このうち、「水分」は、適切な対策によってコントロール可能な要素であり、湿度を適切に管理することでカビの発生を直接抑制できます。
床下のカビは、家屋の構造を傷めたり、アレルギーや呼吸器疾患の原因になったりするなど、健康被害をもたらす恐れがあります。そこで、床下のカビ・湿気対策について、詳しく見ていきましょう。
床下の湿気対策を行う目的
住宅の寿命を延ばす
床下の湿気を適切に管理することで、建物の耐久性を高め、長寿命化に繋がります。
健康被害の防止
カビやダニによるアレルギーや呼吸器疾患などの健康被害を防ぎます。
住宅の価値を維持する
定期的なメンテナンスは、住宅の価値を維持し、将来的な売却時の価格にも影響を与えます。
防湿シート(抗菌剤配合)の敷設
物理的に土壌面からの湿気とカビの胞子を封じます。
シートには特殊な抗菌剤が組み込まれており、施工後に消臭効果が実感できます。
【メリット】
・コンクリートよりも予算を抑えれる
・物理的に床下土壌からの湿気とカビの胞子を封じることができる
【デメリット】
・シロアリ対策の際には適切な作業が必要(イエシロアリ地域では防湿シート施工前に土壌処理を行うこと望ましい、防湿シート施工後の防蟻施工では適切な散布処理が必要なため定期的な防除工事を行う業者を選ぶ際には、専門的な知識と経験を持つ業者を選ぶことが重要です)
・土壌の湿度が強い場合、土壌水分が逃げる場所がなくなることでコンクリートの劣化に影響することがある(弊社では対策を行います)
床下防湿シートは、適切に施工すれば、床下の湿気対策に有効な手段となります。しかし、土壌の湿度が高い場合や、施工方法が不適切な場合には、かえってコンクリートの劣化を促進させる可能性があり、適切に対策を講じることが必要です。
予算:
20坪の広さの家の抗菌剤入り防湿シート敷設で 12万円(税抜)~、(※シート施工前に乾燥砂を敷設する場合は別途予算が必要)
化学的対策
有機ヨウ素系の防腐防カビ剤
有機ヨウ素系の薬剤の散布により、殺カビ・殺菌を行い、カビや木材腐朽菌の発育を化学的に抑制します。
【メリット】
木部に生育するカビに対して即効性がある
【デメリット】
カビが発生する環境要因を取り除いていない場合は、時間経過によりカビが再発生する
予算:
5 万円 ~
カビが発生する主な条件
栄養源: カビは有機物を栄養源として成長します。ホコリ、皮脂、食品の残渣などが代表的な例です。ペンキの成分やプラスチックをも影響にします。
水分(湿度): カビの発芽には水分が必要です。相対湿度が63%を超えると、カビが発生しやすくいなります。(※カビが使うのは空気中の水蒸気ではなく、表面の水分と言われています。)
温度: ほとんどのカビは10℃~30℃の温度が必要です。(最も発生しやすい温度域は、20 ~ 30℃)
酸素: カビは酸素がないと発育できません。
抗菌防カビ剤
金属銅微粒子とイオン交換樹脂によるコーティング剤を木部に塗装し、カビの発生を抑止します。
木部表面に付着した菌やカビの胞子が分解され、空中浮遊菌の対策にもなります。
予算:要見積
【メリット】
・居住者の安全性が高い
・長期間の効果
・空中浮遊菌対策にもなる
【デメリット】
・埃が表面に付着した場合は効果が低減する
・シロアリ防除施工の際にはコーティング面での防蟻処理ができない(オーダーメイド型の対策が必要)
上記は弊社が新型コロナ患者療養施設の共用通路でのエアサンプリング(一般細菌)を行った写真です。
空中浮遊ウイルスや飛沫ウイルスの感染価をいち早く減少させることで、感染リスクを軽減しておりました。
このような技術を床下環境のカビ対策に応用することも可能です。(暗所用のコーティング剤を使用)
床下調湿剤の敷設
調湿剤は、スポンジが水を吸ったり絞ったりするのと同じように、湿気を吸収・放出を繰り返します。これにより、床下の湿度を安定させ、カビやダニの発生を抑える効果が期待できます。
ただし、調湿剤は、床下の湿気を外に排出する機能はありません。床下調湿剤は、湿度が高くなると水分を吸収し、乾燥時期に空気中の水分を排出して床下の湿度を調節する素材であるため、常に湿度の高い環境では、調湿剤が常に水分が飽和した状態となり、どんな調湿剤を散布しても、効果は期待できません。
そのため、床下調湿剤は、防湿シートの敷設や空気の流れを作るなどの環境を整える対策が必要となることがあり、他の湿気対策と併用することで、より効果的な湿気対策となります。
床下換気扇による強制排気・空気の流れを作る
お住まいの構造や立地条件によっては、床下の空気の流れが悪くなり、湿気などがこもってしまうことがあります。そのような場合は、換気扇を設置して、強制的に床下の空気を排出することで、空気を循環させ、湿気対策を行うことができます。
※弊社では第二種電気工事士の資格を持った者による床下換気扇の設置を行っています。(無資格者による施工も多い)
※通気口の前に物が置かれていると、床下の空気がスムーズに流れなくなり、湿気などがこもってしまう可能性があります。お家の周りで、通気口をふさいでしまうようなものが置かれていないか、一度ご確認ください。
20坪の家の床下のカビ・湿気対策の予算例:
1、548,000円(税抜)
防湿シート(抗菌剤配合) + 床下調湿剤 570kg敷設 + 床下換気扇3台 + 化学的対策(有機ヨウ素系防カビ剤)
2、398,000円(税抜)
防湿シート(抗菌剤配合) + 床下調湿剤 570kg敷設 + 化学的対策(有機ヨウ素系防カビ剤)
3、348,000円(税抜)
防湿シート(抗菌剤配合) + 床下調湿剤 570kg敷設
※現地調査の上で対策を検討し、お見積りとなります。現地調査には2~3時間程度必要です。
シロアリ施工後のアフター点検と称し、売上ノルマの達成を目的として湿気対策の商品を販売している会社ではありません。
※シロアリ防除業界では、過去に一部の業者による過剰な利益優先型の営業活動が社会問題化され、 その結果、多くのお客様がシロアリ駆除業者に対して不信感を持つようになりました。
このため、シロアリ被害に遭われた方が、安心して相談できる業者を見つけにくく 被害が拡大してしまうケースも少なくありません。
関係グループ会社のイナバ白蟻では、シロアリ防除に特化することで、お客様に安心してご利用いただけるサービスを提供したいと考えております。 そのため、床下換気扇の設置や基礎補修工事といったシロアリ防除以外の工事は行っておりません。イナバ白蟻のお客様で床下のカビ・湿気対策についてご興味がおありの方はこちらの会社より無料調査見積もりをお申し込みください。
対応エリア
【福岡県】
福岡市・北九州市・久留米市・大野城市・太宰府市・春日市・糟屋郡・宗像市・福津市・古賀市・行橋市・田川市・飯塚市・直方市 など
【佐賀県】
鳥栖市・佐賀市・基山市
【山口県】
下関市・宇部市・山陽小野田市