トコジラミの駆除
福岡県はトコジラミの被害がまだ少ないことから、トコジラミを完全に駆除する経験と技術を持っている業者が少ない問題があります。トコジラミ被害が再興した場合、地元業者がトコジラミの駆除を経験して技術を構築するまでの数年間で被害が拡大する可能性があるため、弊社は都心部のトコジラミの流行地域に出向してトコジラミの駆除を経験しています。トコジラミを完全に駆除する技術を持っている福岡県の駆除業者です。
「トコジラミという虫の認知を広げる」ことの重要さです。
トコジラミの行動範囲は狭く、人や物の運搬によって生息域を広げます。
したがって、新型コロナ感染症が5類になってから
都心で流行している原因として、海外からの観光客の増加が考えられます。
そのため、トコジラミを家に持ち帰る大きな原因として、
不特定多数の人が出入りする宿泊施設が考えられています。
しかしながら、私がトコジラミが流行している地域の駆除現場に行っている中では、
トコジラミが地域で流行する要因には
人の密度、所得の要素、そしてトコジラミという虫の認知が大きく関係しているように感じました。
つまり、狭いコミュニティの中でトコジラミの被害は拡がり流行しているということです。
東京都での行政へのトコジラミの相談件数は、令和4年で405件(東京新聞)、大阪府は、令和元年の328件をピークにしていたが、令和5年は増加傾向(大阪府HP)
対して、福岡市での行政へのトコジラミの相談件数は、令和元年(コロナ前)から令和3年まで0件で、令和4年(コロナ禍)は1件、令和5年は2件の相談とのことです。(2024年1月25日放送 NHK福岡放送局特集 神田記者より)
多くの情報では、宿泊施設での持ち帰りがトコジラミ被害の大きな原因と言われていますが、
トコジラミを家に持ち帰る場所が宿泊施設が主であるのであれば、
トコジラミが流行している都心への出張、旅行で宿泊施設を利用する地方の一般家庭からもトコジラミ駆除の依頼や相談が増えてもおかしくないはずです。
私見ですが、
地域流行には、人の密度と所得、トコジラミの認知が、大きく関係していると考えています。
トコジラミの流行地域では、
トコジラミという虫を知らずに対応が遅れ、トコジラミを大量発生させてしまった
または、金銭的に専門業者に依頼することができずに、トコジラミを大量発生させてしまっている
そして、トコジラミに刺されすぎて痒みを感じなくなり、家中でトコジラミが多量に繁殖しても抵抗を感じない媒介者ができる
その結果、トコジラミが大量発生した部屋にあるバッグや服などの私物に個体が付着し、公共機関や施設、職場、学校、地域コミュニティなどで拡散している可能性があると推測しています。
蚊やノミ、ダニ以外にも
トコジラミという虫がいるという認知を広げることで
トコジラミを大量に発生させないことができ、
トコジラミの地域の流行を防ぐことにつながるのではないかと思います。
トコジラミの虫の
認知を広げるための報道機関や行政の重要さ、
専門業者に駆除を依頼できない方が、
トコジラミを大量発生させないための対策の必要性を感じます。
稲葉矢株式会社
稲葉
トコジラミの駆除が難しい理由は、殺虫剤が行き届かない隙間に潜む習性があることに加え、ピレスロイド系殺虫剤への抵抗性、高い繁殖力、無吸血状態でも生き延びる生命力があげられます。
日本のトコジラミの約9割がピレスロイド系統の薬剤に対する抵抗性を獲得していると言われていまので、
市販殺虫剤のほとんどは、トコジラミを駆除することが難しいのが現状です。
加えて、トコジラミの雌は、一回の交尾により毎日5~6個の卵を産み、
生涯で200個~500個もの卵を産卵するとも言われています。
初期段階で完全な駆除ができないと、
爆発的に繁殖をし、さらに駆除が難しい深刻な状況となってしまいます。
さらに、無吸血でも長期間生存することができる上に
完全に駆除をしなければ、爆発的な繁殖を繰り返してしまう厄介な衛生害虫です。
イナバ矢は、難防除とされるトコジラミ被害を、居住者の健康への被害にも配慮した駆除を行います。
トコジラミの駆除は、高度専門技術の教育課程を修了したペストコントロール1級技術者が対応いたします。
~施工方法例~
スチーム処理、加熱乾燥処理、冷却処理、バキューム処理、文化財応用殺虫処理(ノンケミカル)、薬液処理、捕獲、モニタリング
対応エリア
福岡県全域
福岡市近郊周辺(福岡市内・大野城市、太宰府市・春日市・古賀市・糟屋郡・宗像市)
北九州市近郊地域(八幡西区・八幡東区・若松区・戸畑区・小倉北区・小倉南区・門司区・遠賀郡・岡垣町・水巻町・芦屋町・宮若市・鞍手郡・中間市)
久留米地区
筑豊地区(直方・田川・飯塚・嘉麻)
京築地区(行橋・苅田・みやこ・豊前)
大分県北部
山口県:下関市・宇部市
何故、トコジラミの駆除は害虫駆除業者でも難しいのか?2>
害虫駆除業者でも考え方や得意分野は異なります
お医者さんにも外科や内科に分かれ、その中でも細かく得意分野があるのと同じように、害虫駆除業者によって、専門性や得意分野があります。
一般住宅でトコジラミが発生し、害虫駆除業者に依頼をしたけれども完全に駆除ができず再発を繰り返し、新たな費用をかけて依頼をされてくるケースも珍しくありません。
宿泊施設でのトコジラミの駆除で有名な話では、ピレスロイド系統の薬剤を空間噴霧した結果、他の部屋にトコジラミが拡散して被害が拡大してしまったケースがあります。
これは、現在の日本の9割以上のトコジラミはピレスロイド系統の殺虫剤に対して抵抗性を持っていると言われていますので、依頼先の害虫駆除業者がトコジラミ駆除の経験がなく、ピレスロイド剤を噴霧してもトコジラミに対しては効果が見込めないことを認識していなかったためと思われますが、ピレスロイド剤には忌避性があるため、本来は行動範囲の狭いトコジラミを他の移動させ、被害を拡大させてしまった結果になったものだと考えられます。
害虫と一言で表しても、多くの種があります。トコジラミのように完全駆除が必要であることに加えて、殺虫剤抵抗性を有し居住空間での薬剤を使用する場合では、トコジラミという分野での専門性と殺虫剤に関する知識の高い業者を選ぶことが必要です。
適所適量で薬剤を使用する業者をお勧めします
トコジラミの卵には駆除剤は効きませんので、卵が孵る時期に再度訪問して必要な作業を行う必要があります。
この手間を省くためや、生き残ったトコジラミを駆除するために、
床や壁など広範囲に有機リン系の残留性のある薬剤を大量散布する業者もみられるようですが、健康被害のリスクからお勧めはできません。
(※これは、当社の見解だけではなく、薬剤メーカーからも、適正な薬剤の使用をしていない害虫駆除業者がいるとの通達がありました。)
当社でも有機リン剤をマイクロカプセル化した薬剤を使用しますが、適所適量であることを使用前提としています。
また、ペストコントロール1級技術者資格を持つものが、長くトコジラミ被害が多発している関西地域のトコジラミ駆除専門会社に出向し、レスケミカルによるトコジラミ完全駆除技術を身に着けています。
なぜ、トコジラミの駆除は複数回の施工が必要なのか?
有名な言葉に、
「世の中に無毒なものは存在しない。毒かどうかを決めるのは、その量である」
という格言があります。
これは害虫の駆除であれば、毒性の低い殺虫剤であっても、使用する量が多ければ、毒性は高まるということを意味します。
トコジラミに対して効果的な有機リン系殺虫剤の中には、人間への安全性が向上した製品も存在しますが、世界中の文献の中には有機リン殺虫剤に関する様々な指摘がされています。現在の知見では、全てを理解するのは難しいかもしれません。
そのため、弊社では安全面を重視し、できる限り少量の殺虫剤使用に努め、複数回の作業を行います。
トコジラミの駆除についてですが、まず、卵に対しては殺虫剤は効果がありません。トコジラミは、殺虫剤が行き渡らない隙間や、処理が困難な物品に潜むことがあります。残効性のある殺虫剤を広範囲に散布することで、直接接触しなかったトコジラミや孵化したトコジラミの駆除可能性が高まります。しかし、殺虫剤の濃度を高め、広範囲に噴霧することで一度の駆除可能性は高まりますが、居住者の健康リスクも伴います。
さらに、トコジラミの被害が進行すると、物品を含む様々な隙間での繁殖が進み、殺虫剤だけでの駆除は難しくなります。トコジラミを持ち込んだばかりの初期では、適切な殺虫剤の使用による駆除可能性は高くなりますが、例えばフローリングなどの環境では時間の経過だけでなく摩擦により効果が低下します。したがって、被害が進んだ場合では、大量の残効性殺虫剤を散布するだけでは、完全な駆除は困難です。
また、トコジラミといいましても、
各々のトコジラミによって殺虫剤の感受性は異なります。
例えば、Aコロニーのトコジラミの個体は1の分量の殺虫剤で致死しても、Bコロニーのトコジラミの個体は1の分量では致死せず、5の分量の殺虫剤で致死に至るなどです。
現在、日本の約9割のトコジラミが、ピレスロイド系統の殺虫剤に対して高い抵抗性を持っていると言われていますので、駆除業者の多くは有機リン系殺虫剤を使用しています。
ところが、有機リン剤の抵抗性がトコジラミのコロニーで異なるだけでなく、トコジラミのコロニーの中には、有機リン系殺虫剤よりもピレスロイド系統殺虫剤の方が感受性が高いことも稀にあるのです。
トコジラミの駆除には経過観察が必要で、無計画に殺虫剤を散布することは、殺虫剤の抵抗性を発達させる原因にもなります。AChE阻害剤に抵抗性を持った個体が拡散すると、その地域に深刻な衛生問題を引き起こす恐れがあります。
トコジラミの駆除は、早めに専門業者に依頼し、依頼者と業者が協力しながら進める必要があります。
宿泊事業者でのトコジラミ対策について
宿泊施設における有効なトコジラミ対策は、公衆衛生の維持に大きく貢献する重要な取り組みであると考えております。
また、トコジラミ被害が発生した場合、完全に駆除を確認できるまでの期間は売り止めを行う必要があるため、日頃からの対策が被害拡大を防ぎ、経済的損失を抑えることにも寄与します。
宿泊者よりトコジラミを持ち込まれた宿泊施設は被害者側でありますが、
一人でも多く新たな被害者を出さないため、安心して泊まれる街であるよう、弊社でも宿泊事業者様との間で持続可能な取り組みはないかと模索しています。